プレスリリースとは?
プレスリリース(Press Release)とは、新商品の発売や新サービス、新規事業の開始、あるいは経営・人事などの企業情報を、ニュース素材としてメディアの記者が利用しやすいように、文書や資料としてまとめたものです。
企業・団体がメディアを通して社会へメッセージを届けるための基本的なツールとして活用されています。
プレスリリースの書き方
プレスリリースはメディアに向けた文書で、他のビジネス文書のように「型」があります。必要な要素を揃えて、基本的な構成に則って文章化することで、プレスリリースの形になります。チラシのような広告的な表現は必要ありません。
プレスリリースは雛形が無料で沢山ありますので
【プレスリリース 雛形】で検索してみてください。
プレスリリースの価値
無料で取材してもらえる
プレスリリースは、無料の広告。 通常テレビであれば、数百万、雑誌や新聞も数十万くらいするような 内容や記事のサイズでも無料で掲載し、宣伝して貰えます。 集客効果もかなり高いです。
テレビであれば1、2週間くらいお客様が押し寄せますし、放送中はHPにアクセスが集中します。(※HPは放送前に整えておきましょう)
お客様から信用できる情報だと思われる
有料の広告は消費者からは信じて貰えません。 信憑性の順番は、
商品やサービスの良さ、美味しさを伝えても消費者からは信じてもらえません。
プレスリリースのポイント
自社の宣伝ではなく、いかに県民にとって有益な情報かという視点で伝えることが大切です。つまり、お店がオープンした!新商品ができました!だけではなかなか取材されることは無いです。
理由は、無名のお店がオープンした、無名の新商品が出来たというのは、客観的に考えたとき、全県民にとって有益な情報では無いからです。
でも、お店がオープンした!新商品が出来た!ことを何とか無料でテレビや新聞、雑誌で紹介してもらいたいですよね。
ですので、それには見せ方のテクニックがあります。同じ情報でも、いかに有益な情報に見せるか、仕上げるかということです。
大きくは3つのポイントがあります!
- 県民にとって有益な情報
- 県や地域の問題に対する取り組み
- ローカルテレビのニュースに取り上げられそうな内容
【具体的例】
・公益性(みんなにとって有益なもの)
・社会問題(みんなで考えて解決しないといけないもの)
・ニュース性(新しい話題)
・興味性(マニア向けではなくみんなが興味をもてるもの)
・話題性(話題にのぼっているような話)
・希少性(珍しいこと、自分しか出来ない、話せないことなど)
・地域問題(地域の問題、地域の話題)
・福祉問題(老人・子ども・障害者・医療)
・美人、女性、子ども(絵的に綺麗なものを紙面にのせたい、美人は取り上げられやすい。うちの会社の美人○○が、美人女将のお店など。男性が多い業界の女性の活躍なども良い)
これらの具体例の中から、2つ以上の要素、可能であれば3つ以上入ると、かなり取材されやすいプレスリリースに近づきます。
【プレスリリース成功例】
・山口県初!山口市初!などに出来るオリジナル商品やサービスを作る
・自分しか話せないオリジナルストーリーと組み合わせる
(オープンや商品開発を苦労話や失敗からの成功、対立などのストーリーと組み合わせる)
・新商品を読者プレゼントや視聴者プレゼントにする
・他店舗とのコラボで地域活性化等を狙った商品やサービスを提案
・オンラインで○○などの時代の話題をいち早く商品化する
・自社の変わった社員や変わった趣味、変わった社則、変わった取り組みなど
プレスリリースの送付方法は2種類
①記者クラブに一斉発表
各都市の記者クラブにプレスリリースを一斉「投げ込み」
例えば、山口県の場合は、山口県庁に山口県政記者クラブがありますので、プレスリリースが準備できたら持って行きましょう。
他県の方は、【記者クラブ ○○県】【記者クラブ ○○市】などで調べたら出てきます。
配布のルールは記者クラブによって違いますので、事前に電話して確認しましょう。「プレスリリースをはじめて出すのですがどうしたらいいでしょうか?」と聞いたら教えて貰えます。
【手順】(山口県の場合)
①プレスリリースを28部~30部準備します
②山口県庁2階広報広聴課の記者室に行きます(山口県の場合は、事前連絡や予約は必要ありません)→はじめてきたことを伝えると投函方法を教えて貰えます。投函する部屋は3室あります。
③集合ポストのようになっていますので、その中に1部ずつ投函していきます。
④控えも含め全部投函し終わったら、記者室に戻り、残りのプレスリリースを控えとしてお渡しして御礼を言って帰ります。
②個別取材要請
狙ったメディアに直接個別にプレスリリースを送付
取材して欲しい番組やコーナー、雑誌、業界専門誌などが決まっている場合は直接送りましょう。テレビ局の場合は、番組名、コーナー名とプレスリリース在中と書いて送ります。
封筒だけ見ても中身がわかるように、プレスリリースのタイトルを封筒の表面に書くのがポイントです!
番組や雑誌などのホームページを見ると、ネタ募集や下の方にプレスリリースはこちらなど書いてある場合もありますので、その場合はPDFなどでWEBから送ることもできます。
どこにも書いていない場合、送り先が分からない場合は、「プレスリリースをお送りしたいのですが、、」といって電話をしたら、FAXで送ってください、メールで送ってください、その内容だと難しいです、なども教えて貰えます。
プレスリリース発表後の対応
送ったら連絡する
プレスリリースを送ったら、「見ていただけましたでしょうか?」と丁寧に連絡をしましょう。ただし、多忙な時間があるので、まずは、忙しくないかを確認し、難しいと言われたら、何時ならいいか確認して再度連絡をしてください。
【パターン1】見ていないと言われたら、すぐにもう一度お送りしますとお伝えし、送る方法や宛名があれば聞きましょう
【パターン2】見たけど、掲載は難しいと言われたら、どこがダメだったか、どういう切り口ならのせてもらえるか聞いて見ましょう
【パターン3】興味を持って貰えたら取材に来てもらう、こちらから伺うというやり取りをしてみましょう
とにかく迅速に対応
いつ取材の依頼があるかわからないので、最低3日間(24時間)くらいは動けるように待機しましょう。(出張などはできるだけ避ける)
また、スタッフがいる場合は、スタッフにもプレスリリースの内容と連絡があった場合の対応方法を伝えておきます。
連絡があれば、24時間いつでも折り返してOK
一番大事なことはタイミング!今日の夕方のニュースでの場合もあるので、連絡に気がついたら直ぐに折り返しましょう。
取材されたらお礼の電話や手紙
記者さんは広告代理店ではないです。広告を出してお金を貰える仕事ではなく、必要な人に情報を届けることを使命とされていますので、取材されたら、お礼のお手紙を出しましょう。
どれだけ売れたという話ではなく、「どういう反響で、どういう方の役に立てたか、悩みを解決できたか、どういう社会貢献ができたか」など、記者さんの立場に立ったお礼が伝えられると良いと思います。
取材されたらSNSやHPにお知らせ
取材され、掲載されたり、テレビに出たりしたら、SNSやHPにそのことをお知らせしましょう。ただし、著作権がありますので、掲載誌面、雑誌中面や放送映像などを出す場合は、使用許可をもらって2次利用しましょう!
具体的なお知らせの方法(SNSやHP)
SNSやHPにのせるのは、放送後や掲載後の1回ではもったいないです!何度も活用しましょう。
【掲載手順】
1.SNS等に取材が来ました、というお知らせをする。取材の様子などを許可をもらって撮影しておく、SNS等にのせていいかもその時一緒に確認
2.SNS等にいつ放送されます。いつ掲載されます。などの投稿をする
3.SNS等に放送後や掲載後は、放送されました、掲載されました。見てくれた方への感謝を伝え、放送内容などの情報を投稿する。
4.最後まとめとして、HPに詳細な情報をアップする。例えば、○○の取材が来て、いついつ放送されました。こんな内容で、こんな商品についてです。店舗や通販で買えます。等
具体的なお知らせの方法(店頭やツール)
許可を頂いたものであれば、ポップを作って店頭で案内、販促チラシやパンフレットにのせたり、顧客向け企画書や提案書、社内報、 セミナーや講演会などでも使えます。メディア掲載を積極的にアピールしていきましょう。
お知らせすることのメリット
【メリット】
1.マスコミが、見た時に取材に応じてくれる店や企業なのだとわかる
2.お客様が見た時に、取材されるほど人気の店や企業なのだと思う
3.お客様や取引先から商品やサービス、人柄など、信頼へ繋がる
4.友人・知人が見た時に、自慢に思ってくれる。更に口コミしてくれる
5.Googleのキーワード検索に引っかかる(例えば、テレビで見たが店名を全く覚えてなくて検索された場合など)
6.スタッフの記憶に残る。自信や愛着に繋がる。お客様や取引先とメディア掲載の話題になったとき、過去に遡ってスタッフが学べるアーカイブとしての役割も
【まとめ】プレスリリースのポイント
- 自分の宣伝ではなく、いかに有益な情報かというニュースの視点で伝える
- タイトルやアピールポイントなどは重要。よく練る。分かりやすく簡潔に
- 1、2回のチャレンジで諦めない、検証を繰り返し、出し続ける
- メディアリストを集める為に、日々テレビ、新聞、ネット、雑誌、SNSに目を通す
- 1ヶ月に1回、3ヶ月に1回はプレスリリースを出すなど決める
- 知り合いがテレビや新聞のコラムなどに出ていたら話を聞いてみる、紹介してもらう
- 結局は人と人、コミュニケーションをとって記者と仲良くなる
まずは、興味が涌いたら第一歩!プレスリリースの雛形をダウンロードして、書いて、県庁などにある記者クラブに出してみましょう。
コンサルタント
地方や田舎の小規模店舗のブランディングとSNS集客を得意とするプロデューサーの松岡菜々美です。新店舗のオープンから既存店の立て直し、リブランディング等、お客様をファンにするお店づくりを二人三脚、サポートしています。
TwitterとInstagramのフォロワー数を3ヶ月で3,000人増、リール動画1投稿最大30万回再生。1年間のメディア取材50件以上、Googleビジネスプロフィール閲覧数(1ヶ月)5万件以上増加などのプロデュース実績。
商工会議所や商工会の選定した専門家(エキスパート)として登録。セミナー・講演実績も多数。