自宅で個人サロンを始めたいのですが、何から始めたらいいでしょうか。自宅なので住所なども公開したくないし、広告費もあまり出せないので、お客様にどうやって知ってもらったら良いのか分かりません。
自宅サロンの開業準備、まずは第一歩ですね!私は、有料の広告などを一切ださずに、自宅サロンから開業されたお客様のトータルプロデュースもしていきました。
その中には、自宅サロンから店舗を持ちフランチャイズ展開された方もいらっしゃいます。
私が実際にプロデュースした内容や実践した集客方法をお伝えしますね。
自宅サロンの集客が難しい理由
自宅サロンって、開業のハードルが低かったり、なんとなくお友達が来てくれる延長で始められる方も多いですが、自宅サロンはそもそも、普通にお店を出すより集客という面では少し難しく難易度が高いです。
【自宅サロンが集客が難しい理由】
・そもそも自宅サロンという見えない場所に行くこと自体が、一般のお客様にとってハードルが高い
・住所を公開できない場合は、Googleビジネスプロフィール(GoogleマップのMEO対策)ができない
・路面店とは違い、看板や店舗の外観で目を引くことが難しく、通りがかりの新規顧客を獲得するのが難しい
・自宅には信用出来るお客様しか呼びたくないという気持ちもあるので、不特定多数の集客に積極的になれない
・自宅サロンの場合、集客に必要なものを用意しないまま開業することが多い
このように、自宅サロンは、普通にお店を出すより難しいということが前提なので、普通にお店を出すときに必要なものや集客対策はもちろんのこと、それ以上の対策が必要となります。
順番にオススメの対策法をお伝えしますね。
ターゲット顧客の明確化とペルソナ設定
まず最初に、自宅サロンの集客を成功させるためには、ターゲット顧客を明確にすることが重要です。
これは自宅サロンに限らず、通常の店舗を出す場合でも大事なところになりますが、多くのお店はこれが出来ていない為、集客が難しい状態がずっと続き、有料の広告を出すことになります。
そうならないためにしっかりと考えて行きましょう。
ターゲット顧客とは、自分のサービスを利用する可能性が最も高い顧客層のことです。そして、そのターゲット顧客の中に、さらにお店の大ファンになってくれるであろうお客様を具体的にイメージしていきます。
それを、マーケティング用語ではペルソナと言います。ペルソナは、年齢、性別、ライフスタイル、趣味などの属性を細かく設定し、たった一人の明確なお客様イメージを作りあげてください。
ペルソナとは、もし、ペルソナがあなたのサービスを見つけたら、『これぞ私が求めていたサービス!商品だ!今すぐ予約しよう!!』というぐらい、あなたのサービスで完璧にペルソナの要求を解決できる、たった一人のお客様のイメージ像です。
そして、ターゲット層とは、『ちょっといいかも気になる!』『今度行ってみようかな』くらいの気持ちになってくれるお客様です。
ペルソナを明確にすると、自然とそのまわりの層も集まってくる、それがターゲット層です。
具体的に言うと
ターゲット層 | 30代の女性で、仕事が忙しくマッサージなどリラックスできる場所を探している。美容系も興味あり。 |
ペルソナ | 店舗から会社が近い、35歳の営業職の女性。独身。仕事が忙しく慢性的に肩こりが酷い。残業の都合上、遅くまでやっているチェーン店のマッサージに通っているが、本当は心身共にリラックス出来る場所を探している。アロマやヒーリングミュージックが好き。アーユルヴェーダも気になる。ホワイトニングやまつエクにも興味あり。 |
明確なペルソナ像を持ち、そのペルソナがどのような悩みを持ち、どのようなサービスを求めているのかを詳しく考えます。
こうしたペルソナ設定により、マーケティングやサービス提供の方針が明確になり、ターゲット層に対して効果的なアプローチができるようになり、今後迷わない、ブレない経営をすることが出来る様になります。
ただし、考える時には注意点があります。それは、あなたにとって都合のいいペルソナ像、ターゲット層にしないことです。必ず、あなたが自宅サロンをするその場所で、確実に一定数存在する人を明確に描いてください。
ターゲット顧客の明確化とペルソナ設定は、お店を開業する上で大事なことです。ここが明確にならないのであれば、そもそもあなたの自宅サロンに需要が無いかも知れない、、、ということなので、そうならない為にじっくり考えてみてください。
当たり前ですが、需要が一定数なければビジネスは成り立ちません。
サロンのコンセプトを決める
ターゲット顧客の明確化とペルソナ設定ができたら、次は、サロンのコンセプトを考えてみましょう。コンセプトとは、自宅サロンを経営する上で土台となるものです。
コンセプトってよく聞きますが、いまいち分かりません。どのようにコンセプトを決めたらいいのでしょうか?
コンセプトと言われると難しいイメージがあるかもしれませんが、最初に考えた、ターゲット層とペルソナ像が明確であれば、考えることが出来ますので、順番に一緒に考えていきましょう。
コンセプトは誰に、どうなってもらうために、どのような価値を届けるかという大きくは3つの要素でなりたっています。例えば、、
誰に | 30代~40代の働く女性。慢性的な肩こりに悩む人。アロマやヒーリングミュージックも好きで、心身ともにリラックスできる場所を探している人。 |
どうなってもらう為に | 日常のストレスや疲れを解消し、心身ともにリラックスできる状態になり、特に肩こりや疲労を軽減し、心地よい時間を過ごしてもらう |
どのような価値を届けるか | アロマテラピーやヒーリングミュージックを用いたリラクゼーション空間、アーユルヴェーダの施術、そしてホワイトニングやまつエクなどの美容サービスを通じて、全身のケアとリフレッシュを提供し、サロンに来ることで綺麗になり、元気になり、また明日も頑張ろうと思って貰えるサロンにする |
このように考えていきます。よくあるのが、出来ること、したいことを最初に考えてしまうことです。例えば、サロンであれば、私は施術がしたい。珈琲ショップであれば美味しい珈琲を提供できる。
だから、『サロンを開業しよう、カフェを開業しよう!』っと開業してしまいますが、お客様は極端な話、施術だけを受けたい訳でも、美味しい珈琲を飲みたい訳でもありません。
施術を受けてどうしてあげられるか(=どんな気持ちにして、どんな未来を届けてあげられるか)、珈琲をのんでどうしてあげられるか(=どんな気持ちにしてどんな未来を届けてあげられるか)、が重要です。
美味しい珈琲を飲むだけなら、今はコンビニの珈琲でも十分美味しいです。でも、わざわざ高いお金を出してスタバの珈琲を飲む人もいます。スタバの珈琲を飲んだときに得られる感情的な部分がスタバの本当の価値になります。
どのような価値(=どんな気持ちにしてどんな未来を届けてあげられるか)、というところをしっかり考えてみてください。
コンセプトが明確になれば、サービス内容やインテリア、プロモーション活動など全ての面で一貫性を持たせることができ、ターゲット顧客にとって魅力的なサロンとなります。
より詳細なコンセプト設計をしてみたい方は、無料でコンセプト設計シートをプレゼントしています。LINE公式アカウントに登録し、【コンセプトシート】と一言送ってください。
屋号(サロン名)を決める
自宅サロンでも、屋号(サロン名)は、しっかりと考えて決めましょう。屋号はサロンの第一印象を決定づける重要な要素です。
覚えやすく、親しみやすく、検索に強い名前を選ぶことがポイントです。また、サロンのコンセプトや提供するサービスに関連した名前を考えると良いでしょう。
他のサロンと差別化できる唯一無二の名前を選ぶことで、顧客の記憶に残りやすくなります。
名前が決まったら、ロゴやウェブサイト、名刺などにも反映させ、一貫したブランドイメージを確立しましょう。
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ロゴやパンフや名刺、ショップカード等、販促物をつくる
自宅サロンの集客力やブランド力を高めるためには、ロゴ、パンフレットや名刺、ショップカード、のぼりやタペストリー、看板などの視覚的な宣伝ツールを活用することもオススメします。
ブランディングの良いところは、色々ありますが、単純に視覚的なサロンの価値を高めることができます。価値が高まれば、安売りすることなく適切な価格でサービスを提供することが出来る様になります。
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ロゴは、自宅サロンのブランドを象徴し、サロンのイメージを伝えることができます。最初に考えた、ペルソナ像に合わせて、ペルソナが好むデザインのロゴや、サロンのサービスや品質を象徴するカラーやフォントで考えてみてください。オススメは、流行に左右されず、飽きが来なく、安定したデザインで、長くつかえるものです。
パンフレットは、手に取ったお客様が、サロンの魅力を一目で理解できるようなデザインと情報を盛り込みましょう。デザインをするときは、あなたが好きなイメージではなく、ペルソナが好きなイメージにすることがポイントです。ホームページがあっても女性はパンフレットが好きです。素敵なデザインで持って帰って貰えるパンフレットを目指しましょう。
名刺は、初対面のお客様やビジネスパートナーに渡しましょう。名刺には、サロンのロゴや連絡先、SNSアカウントなどを明記し、簡潔かつ見やすいデザインにすることがポイントです。さらに、商談やビジネスに繋がるような名刺デザインが出来ると完璧です!
ショップカードは、名刺と似ていますが、通常はサロンの場所や営業時間、予約方法などの情報を載せます。私のお客様は、ショップカードをサロン内や周辺のカフェ、美容室などに置いてもらっているそうです。美容室などは滞在時間も長いので、話題になることも多く集客に繋がるようです。知り合いからの紹介って信頼があるので有力ですよね。
のぼりやタペストリーは、わかりにくい自宅サロンの場所を伝えるのにオススメです。自宅サロンは住宅街などにあり分かりにくいので、営業日だけのぼりを出したり、玄関ドアに小さなロゴ看板を付けたり、家の塀に小さな看板を付けたりされるオーナー様も多いです。
ロゴ、パンフレットや名刺、ショップカード、のぼりやタペストリーは、自宅サロンのブランディングと集客においても効果的なツールです。
最初は少し費用がかかりますが、長い目で見たときには集客力を底上げしてくれるツールです。予算が無い場合は補助金等を活用するのも手です。ぜひ検討されてみてください。
自宅サロンの魅力を伝えるホームページとブログ
自宅サロンなので、Instagramだけでしようかなと思っていましたが、ホームページもいりますか?
自宅サロンでもしっかりとホームページやブログを準備しましょう。ただでさえお客様にとって来店のハードルが高い自宅サロンです。
路面店と違い覗くことも出来ないですし、さらに、住所が公開できなければGoogleビジネスプロフィール(GoogleマップのMEO対策)が万全には出来ないので、一般のお店のようにお客様が調べて見つけてくれることもありません。
謎に包まれた自宅サロンの来店ハードルをさげて、魅力を伝えるためには自宅サロンこそ、しっかりとしたホームページとブログを運営することがオススメです。
ホームページ | 【メリット】 ・情報の母艦で、公式の正しい情報が見やすく時系列で整理されている ・Googleの検索等でもホームページの内容は検索に引っかかってくる 【デメリット】 ・いくらお店のファンでも毎日ホームページを見に来る訳では無い |
ブログ | 【メリット】 ・ホームページを見に来てくれた方により詳しく、日々のサロンの様子やお得な情報などを伝えることができる ・Googleの検索等からの検索キーワードでサロンのホームページへの流入に利用できる 【デメリット】 ・更新しなくなると、逆にイメージダウンにつながることも ・検索キーワードでの流入には、SEO対策スキルとライティング力が必要 |
Instagram等のSNS | 【メリット】 ・無料で誰でも簡単に始めることができる ・お客様のメリットとしては、自発的に動かなくてもゆるくお店と繋がり、情報を知ることが出来る ・お客様と気軽にコミュニケーションを取ることができファン化が進みやすい 【デメリット】 ・正しいInstagramの運用知識がないと集客や売り上げUPへは繋がらない |
ホームページとブログ、Instagram等のSNSは実は役割が違います。
このように、互いがメリットとデメリットを補い合う存在なので、どちらも大切です
ホームページは、24時間働いてくれる営業マンです!
自宅サロンの顔とも言える存在であり、訪問者に対してサロンの雰囲気やサービス内容、お客様の声、予約方法を伝える重要なツールです。
写真や動画にもしっかりとこだわって、サロンの内装や施術の様子をリアルに伝えましょう。また、施術の流れやお客様の声を掲載することで、信頼感を与えることができます。
ブログは、日々のお店の様子を伝えたり、自宅サロンならではのこだわりの施術メニューやオーナーさんの考えや想い、知識を伝えるのにもピッタリです。
また、SEO対策としても有効です。地域名や自宅サロンのサービス内容に関連するキーワードを盛り込んだ記事を定期的に更新することで、検索エンジンからのアクセスを増やすことができます。
読者にとって有益な情報を発信することで、サロンの認知度を高めることができます。
【ホームページに入れるオススメ項目】
・オーナーの想い
・メニュー、価格
・予約方法(予約サイト)
・施術の流れ
・写真(店内の様子、施術の様子、オーナーの顔写真)
・ブログ
・基本情報(住所、電話番号等)
※住所は自宅サロンの場合は途中までのせて、詳細はご予約時にお伝えします。などを書いておくと良いです。
予約サイトを連携する
自宅サロンで一人でしているから、予約サイトまでは必要無いかな、、、と思われている方が多いですが、予約サイトは是非オススメしたいです。理由は、一人だからこそ、個別の予約対応に手を取られている場合ではないという理由です。
私の今までの経験から自宅サロンオーナーさんの声を集めると
・電話で予約対応をしていたが、施術中はでられないが深夜は折り電できないので大変
・LINEで予約対応をしていたが、予約のキャンセルや変更だけのはずが、お悩み相談に突入し1日中お客様のLINE対応をすることがあった
・LINEや、電話では新規の予約のハードルが高いようで、なかなか新規の予約が入らない
などなど、やはりオーナー様側からしても、手作業での対応になるので大変とお聞きします。個人サロンこそオススメです。
予約サイトを利用することで、24時間いつでも予約の受付けや変更、キャンセルをすることができるようになります。
これにより、営業時間外でもお客様が予約を入れられるため、予約の取りこぼしを防ぐことができます。特に、忙しいお客様にとっては、深夜や早朝に予約ができることが大きな利便性となります。
また、予約サイトを通じて予約を管理することで、ダブルブッキングや予約忘れなどのトラブルを減らすことができます。予約システムが自動的にスケジュールを調整してくれるため、人為的なミスを防ぐことができ、運営の効率化にも繋がります。
さらに、予約サイトには口コミ機能が備わっていることが多く、満足したお客様がレビューを書いてくれることで、新たなお客様の信頼を得ることができます。良い口コミは、信頼性の向上と新規顧客の獲得に大きく寄与します。
また、予約サイトによっては、期間限定のキャンペーンや特典を設定することができたり、メールマガジンやプッシュ通知機能、予約日前日の案内や前回施術から○日でメッセージを送るなどの機能もあり、新しいサービスやお得情報を効率的にお客様に伝えることができます。
以上のように、予約サイトを連携することで、自宅サロンの集客力を大幅に向上させることができます。予約の利便性向上、運営の効率化、信頼性の強化、プロモーション効果の向上など、多くのメリットがあるので、ぜひ検討してみてください。
Instagramで集客
Instagramは、自宅サロンの集客でも活用できます。ただ、お店を始めるときと同様、いきなり始めたら失敗します。事前のコンセプト設計がかなり重要です。
Instagramで誰にどんな価値を提供し、何を発信するのか、競合はどんなところがあるのか、差別化ポイントは、デザインは、投稿頻度は、運用の目的とゴールは、、など。
明確に決めてからスタートしましょう。一人で手が回らない場合は、Instagramの運用代行もオススメです。
地域密着型の宣伝活動
意外に忘れがちなのが、地域密着型のアナログな宣伝方法です。地元のイベントやフリーマーケットに参加し、サロンのサービスを紹介したり、近隣の店舗や企業とコラボやイベントの協同開催をしたり、楽しみながら交流の場を増やしていくと、即集客には繋がらないかもしれませんが、新しい繋がりも出来て面白いですよ。
さらに、田舎や地方であれば、地域のコミュニティ誌やローカル新聞、ラジオ等に取り上げてもらうことも夢ではありません。興味があればプレスリリースを出したり、実際に出ている方から紹介してもらえるようにお願いしても良いと思います。
プレスリリースに興味のある方はこちらが参考になります。
まとめ
【自宅サロンの集客手順】
・ターゲット顧客の明確化とペルソナ設定
・コンセプト設計
・屋号を決める
・ロゴやデザイン、販促物
・ホームページとブログ
・予約サイトを連携
・Instagramで集客
・地域密着型の宣伝
ここまで読んでいただきありがとうございました。
自宅サロンの集客も決して簡単ではありませんが、この記事で紹介した具体的な方法を実践し、お客様の悩みやニーズをしっかりと捉えることで、自宅サロンでも路面店に負けないくらいの集客力をつけることができます。
自分のサロンの魅力を最大限に引き出し、ターゲットとするお客様に適切な情報を届けることが重要です。
サロン経営を楽しみながら、お客様との信頼関係を築き、継続的な集客を目指しましょう!
もし迷ったら、無料相談(30分)をしております。お気軽にお問い合わせください。
コンサルタント
地方や田舎の小規模店舗のブランディングとSNS集客を得意とするプロデューサーの松岡菜々美です。新店舗のオープンから既存店の立て直し、リブランディング等、お客様をファンにするお店づくりを二人三脚、サポートしています。
TwitterとInstagramのフォロワー数を3ヶ月で3,000人増、リール動画1投稿最大30万回再生。1年間のメディア取材50件以上、Googleビジネスプロフィール閲覧数(1ヶ月)5万件以上増加などのプロデュース実績。
商工会議所や商工会の選定した専門家(エキスパート)として登録。セミナー・講演実績も多数。